メニュー

日本茶セミナー「1899ティーカレッジ」、第2回を開催しました

1899ティーカレッジ

皆さん、こんにちは。
GREEN TEA RESTAURANT 1899 OCHANOMIZUのマネージャー宮地です。

本日は、1月25日(日)に開催した「1899ティーカレッジ 〜第2回美味しく上手に日本茶を淹れる〜」の様子を皆さんにお伝えさせていただきます。

第1回の日本茶セミナーの様子をご紹介したブログでも書いたのですが、少し「1899ティーカレッジ」自体に触れたいと思います。1899ティーカレッジとは、当店のコンセプトでもある日本茶の素晴らしさを、様々な視点でより広げていこうという活動です。

最近皆さん、急須でお茶を飲んだことはありますでしょうか?「毎日飲んでるよ」という方もいらっしゃると思いますが、実はここ最近自宅に急須が無い家も増えてきているという話をよく聞きます。飲料の多様化やペットボトルの普及など様々な要因が語られていますが、結果日本茶は近年輸出は増えているものの、国内での供給量は減ってきている状況です。

1899ティーカレッジでは、伝統的で親しみある日本茶を、改めて美味しくいただき、急須のある日本茶の風景を見直していただくことを目指し、今回講師をお願いした指導経験豊富な日本茶インストラクターである若葉園(東京・日暮里)の竹内ひさ代氏や、日本茶からワイン、日本酒、チーズと幅広い見識を持つ二宮斉子氏に加え、外部講師たちが、実際に現場で培った、自宅で楽しめる日本茶の楽しみ方をお伝えしていくことを目指しています。


当店をご存知でない方のために、なぜこのようなことを私たちが行っているかというと、1899ティーカレッジを行う「GEEN TEA RESTAURANT 1899(いち・はち・きゅう・きゅう) OCHANOMIZU」は、『お茶のあるおもてなしの食風景』を創る創作和食店です。 創業百十余年のホテル龍名館お茶の水本店の1階メインダイニングとして、ホテルのコンセプトである「和」を、食の観点から「お茶」と「和食」で表現しました。

日本の伝統的な飲料であり、現代でも多くの人に親しまれている日本茶は、飲料の多様化や、ペットボトルの普及などにより、若い世代を中心に急須離れがささやかれています。しかし、近年、健康志向の高まりから日本に限らず世界中で愛飲されており、お茶のルネッサンスでもあると私達は感じています。 飲食店では無料で提供されている日本茶も、コーヒーや紅茶のように、より多くの人に価値を感じていただくことはできないでしょうか。近年、そのようなカフェなども多く誕生しておりますが、急須離れがささやかている現代で、より多くの方に知っていただくことが必要と私達は感じています。

茶道とも煎茶道とも違う1899流のおもてなしで、日本茶の素晴らしさ、楽しみ方を伝えられる、「お茶のあるおもてなしの食風景」をお届けしたいという思いを掲げているのが、1899ティーカレッジなのです。
私は当店の立ち上げから関わっており、昨年に第1回を行い、今回は待望の第2回目でございます。


今回のテーマは、「美味しく上手に日本茶を淹れる」。お茶の淹れ方といっても、茶葉を入れてお湯を注ぐだけと侮ってはいけません。実は奥が深いのです。

今回講師をお願いしたのは、第1回に引き続き、(有)若葉園取締役であり、日本茶インストラクター1期生である竹内ひさ代先生と、日本茶以外にも見識の広い二宮斉子先生のお二方です。

今回はまず簡単に基本的な情報を竹内先生からご説明いただいたきました。竹内ひさ代先生、二宮斉子先生ともにユーモアいっぱいの方なので、和やかなムードでスタートしました。皆さん真剣にメモを取られており、日本茶に対して非常に勉強熱心な方がいっぱいでした。

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

その後、お茶の99%を占める水について実験を行いました。そう、1899ティーカレッジの醍醐味は、頭で学ぶだけでなく、実際に所作や味まで一つひとつ確認するところです。
まずは硬水と軟水でお茶の味がどのように変化するのかを皆さんに試していただきました。小学校の実験みたいと感想を言っていただいたお客様もいらっしゃいましたが、実際に体験すると味は違うんですね。日本茶に適した水の硬度は皆さん、どういったものかわかりますか??

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

さらにさらに、水の硬度だけでなく、水には酸性、中性、アルカリ性がありますよね。これも小学校の理科の実験みたいですね。それぞれの味を味比べ。結構皆さん、渋い表情をされておりました。

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

さらにその後は味の構成要素である渋味、旨味、苦味がどのように影響するかも試してみました。 今回はお茶の渋味だけと旨味だけを口にしていただき、それぞれの味を確認。さすがに単体ではそんなに美味しいものではないので、皆さん微妙な表情をされていました。でもこれでお茶を構成する味の一つひとつしっかり確認することにより、実際にお茶を飲んだ時の舌の反応が良くなり、味がわかりやすくなるそうです。

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

ここで10分休憩です。休憩中も皆さん真剣にお茶をご覧になったり、講師の竹内ひさ代先生や二宮斉子先生へ質問される方もおりました。
休憩後は、日本茶の美味しい注ぎ方。注ぎ方って、ただ急須を傾けるだけではないの??と思う方も多いですよね。今回の1899ティーカレッジでは、実際に注ぎ方がどれくらい影響するかも試していただきました。全く同じ条件で淹れたお茶を参加者の方と、二宮先生の淹れ方でどのような違いになるかです。写真をご覧いただくと一目瞭然。参加者の方が注いでいただいたものが左、二宮先生が注いだものざ右です。注ぎ方ひとつでこんなにも違いがでるのですね。

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

後半は皆さん自身でお茶を淹れていただきました。また合わせて、料理長大久保の当日限定のバレンタイン仕様の「1899チョコプリン」を召し上がっていただきました。ここで大久保も皆さんにご挨拶させていただきました。

1899ティーカレッジ


1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

1899ティーカレッジ

今回も参加者の皆さんが仲良く話していただき、また当店のスタッフともお話いただき、和やかなアットホームな雰囲気が作れたかなと思います。アンケートでも皆さんご満足いただけたようで、なによりです。 今回の感想としては、実際に試して体験してみることは改めて重要だなと感じたセミナーでした。硬水と軟水の違いも教科書的に学ぶよりも実際に淹れてみることによって、自分の舌で合う、合わないを感じることができました。硬水も最近流行っているのでコンビニでも手に入れられますし簡単ですね。 「お茶を淹れる」。こんなシンプルなひとつの作業が実は奥深く、様々な要素で出来ているのです。シンプルで香りも繊細なお茶だけに一つひとつの要素を丁寧に行うことが必要です。今後も自分なりに色々な淹れ方を試していきたいと思います。

2015年1月25日
GREEN TEA RESTAURANT1899 OCHANOMIZU
マネージャー 宮地